残すか、残らないか(4)

私は、抜歯し、同時にインプラントいれることををすすめた

インプラント治療には、いろいろな批判がある。今日の朝日朝刊の社会面に、「インプラント事故 5年で300件」と大きく報道されている。その原因は歯科医師の技量不足にあるといいきっている。失敗した以上一方的に歯科医が悪いことになるのは正義の新聞としては当然だろう。しかしだからといって、多くの方々にインプラント治療はだめだと感じてほしくない。なぜなら、うまくいったケースが年に何万本とあるという事実があるからだ。現在ではインプラント治療は成功率の高い治療方法であり、先進国においては、すでに標準治療となっている。

 

Aさんは、インプラント治療をうけることになった。術後のレントゲン写真です。

抜歯をし、インプラントを埋入する、というと簡単なことのように聞こえる。しかし問題は歯の根の大きさ形と、工業製品であるインプラントの形状とでは全く違うということです。骨移植や、人工骨の充填などそれなりの工夫が必要ですし、また、前歯ですから、不自然な形で治癒してもこまる。術後すぐかり歯も必要だ。

3か月間順調に経過しました。レントゲン写真によって、インプラントが骨と結合していることを確かめて、白いセラミック冠をいれました。

 

このようにきれいに仕上げるために、私はインプラントも「ショルダー形成」を行っています。歯肉のポケット(この場合インプラントなのでこのようには言わないのですが)、肩のような段差を作るのです。つまり直径は4ミリのインプラントに、幅1ミリ程度のできるだけきれいな階段を作るのです。そうすることで、セラミックの強度と色彩の表現を両立させることができます。

 

私はAさんに、できれば毎月マウスクリーンに来院いただけるようお願いしました。

カテゴリー: 歯科難症例 パーマリンク