早く終わって矯正(2)

矯正治療は7・5か月で終了しました

何が原因で、Aさんの歯は乱れたのでしょうか?

Aさんの遺伝的に受け継いできた(DNA)歯の大きさが、Aさんの顎の大きさより、大きいため、ちゃんと並べなくなり、乱れて並ぶ以外になかったわけです。要するに、このAさんの歯を並べられるだけのスペースが顎にないのです。

 

では、どうやって治すのでしょうか?勿論Aさんは大人ですから、これ以上、顎を大きくすることはできません。

①歯の並んでいる形(歯列弓)をかえることによってスペースを得る方法です。具体的に言いますとV字型の歯列弓をU字形の歯列弓に変えることです。

②倒れていたり、ねじれている歯を真っ直ぐに並べることによりスペースを得る。

③歯をわずかに削って(0.1ミリ程度)、歯をスリムにする。

それでは治療後の写真をごらんください。

 

 

その後Aさんは、歯が動いてこないように、下顎の親知らずも抜きました。簡単なむし歯を審美レジンでなおし、ホワイトニングも行いました。こんなコンビニィーアントな治療は、当クリニックならではと思っております。

歯列の不正は一日でおこるわけではありません。これはどう見ても、他人とは違う異常な歯並びであることは、何年もの年月をかけ、疑惑から確信へと変わっていったことでしょう。確信したからといって、それが即治療へと向かうかと言えば、そのような人はかなり少ないのが現実です。人の欠点とくに容貌に関する欠点は、言わないという日本人の美徳もあり、異性を気にするようになっても、なかなか治療行動へとつながっていかないように思われます。最近でも、三十歳過ぎのかなり美貌の女性が相談に来られました。こんな状態で、しかも顔立ちは良いのに、本当に我慢強い方だと思いました。お話をしていて、今まで我慢できたのだから、これからも我慢できるのではと感じた次第です。

ここで、ある予備校のキャッチコピーを思い出します。

「いつやるか? 今でしょう」

 

 

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