ここまでできた根の治療

こんな方が来院しました。

 

粘膜から、膿が出ています(⇓)。歯はさほど動いていません。

ポケットは一番深いところ(遠心隣接面部)で12ミリでした。

膿の出口にレントゲンに写る棒状のものを入れCT写真をとります。

 

問題1 棒状の先端が歯根端におよんでいます。つまり、根尖部に大きな病巣があり、それが歯肉粘膜を破って膿がでていると理解できます。

 

問題2根尖病巣は歯周ポケットにつながっています。これでポケットが12ミリもあったことが理解できます。

 

問題3この歯の歯根に接する上顎洞粘膜も反応的にあつくなっています。つまりこのまま放置すると、わずかに境界となって残っている骨が炎症により破壊され、歯性上顎洞炎をおこしかねないというわけです。

ですから、患者さんが、保険治療を希望するなら、抜歯が相当でしょう。仮に、歯科医師国家試験にこのような問題がでたら、抜歯と答えなければ不正解です。

しかしながら、この歯はまだしっかりしている。この歯の残りの2根(近親根と口蓋根)には十分な骨の支持があります。

患者さんは、何とか残してほしいという希望でした。

当クリニックの治療方針は次のとおりです

①自費の根の治療を行います。

②歯根端切除+歯周病の手術(FOP+骨造成術) 自費治療です

が必要と説明しました。患者さんは快諾されました。

通常通り、根の治療を終えると、瘻孔(ろうこう)は一応ふさがりました。

次に②歯根端切除+歯周病の手術(FOP+骨造成術)をおこないます。患者さんは、極度の歯科治療恐怖症なので、静脈鎮静法を同時に行いました。

きたない肉芽組織をとると、根尖にまで及ぶ骨空洞があらわれます。全く骨の支持がありません。

 

骨空洞に、TCP+PRP(代用骨+濃縮された血小板)を充填します。

 

メンブレン(白い紙状の膜)を貼ります。このメンブレンは非吸収性です。2か月後に取ります。

 

縫い上げます。

 

下の写真は、術後2.5か月後のCT写真です。代用骨は十分充填されています。

 

クラウン(セラミック冠)をいれることにします。

 

患者さんの総自費治療費は、324,000円です。治療期間は4か月でした。今後予後観察を行うことになります。

参考までに、抜いた場合、歯医者ができることは、インプラント治療を行うか、ブリッジ(3本)にするか、どちらかになります。

ブリッジは保険治療でもできますが、セラミックを希望すれば、歯科医院にもよりますが、三十万以下にはならないでしょう。また、インプラント治療も信頼おける施設なら、四十万前後でしょうか。

ブリッジを作るためには、なんでもない2本の歯を削らなくてはなりません。あまり削らなくてすむ接着性ブリッジという選択もありますが、接着しているだけなので、はずれやすいという欠点があります。

インプラントは術者の技術や術後の管理が問題になります。

抜歯後の残っている骨量をどうとらえるか。即時インプラント(これがいいと思いますが)を行うなら、骨をマネジメントできる技量が必要です。どこの歯医者もインプラントとうたってはいますが、骨造成に手慣れた歯科医は、そう多くはないでしょう。

勿論、温厚に、だめになり抜く以外にないとなったらインプラントを入れてようと考える方もいらしゃるでしょう。

それでは、一部位に根の治療とインプラントというように2回も大きな治療費を払うことになる。それなら、インプラントの方が経済的だと考える方もいらしゃるでしょう。

治療法は結局のところ、その方の経済、哲学というか価値観によって決まると思います。しかしながら、受け持つ歯科医はしっかりとした技術とフィロソフィーが求められると私は考えます。

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あなたはどのくらい歯周病についてご存知でしょうか?

質問1 何回か歯ぐきが腫れたり出血したことがあるが、ブラッシ ングで血を出したので、今は大丈夫だ。歯医者に行くほどじゃないと思う。

質問2 テレビで、歯ブラシや歯間ブラシ、歯磨き粉やの洗口液のテレビCMをよく見る。こういう製品をCMでやっているように使っていれば、歯周病にならないと思う。

質問3 歯周病かなと思って、歯医者に行ったことがあるが、歯石をとったり、磨き方を指導されただけで、治療らしい治療を受けたことがない。

質問4 そのそも、歯周病の治療はブラッシング以外ないと思う。

質問5 たかが、歯の病気なので、大したことはない。抜けばそれでおしまいだ.

 

私はこう考えています。

質問1について

歯周病の特徴は、大した症状をださないということにあります。前回は三日で痛みがとれた。今ちょっと痛いが、反対側でかめば何とかなる。とか、膿をうまく出す方法を知っている。いつもそういう方法で切り抜けれる。などです。

顔が変形するほど腫れるなんていうことはめったにありません。

生きるためには、食物を体の中に入れなければなりません。食物は口からしか入れれません。その食物も滅菌などされていません。つまり、歯肉粘膜は皮膚同様、強力な防護膜なのです。もともと丈夫にできているのです。

その防護膜が腫れて壊れる。それが、歯周病という炎症なのです。

ここに、歯医者に行く理由があると私は考えます。

症状はなくなっても、病気がなくなったとは言えません。

ちなみに、歯周病の正式名は慢性辺縁性歯周炎と言います。

つまり、慢性化して、症状がでないのです。

症状と真の病態とは、全くと言っていいほど関係ないのです。

症状がないことは、病気が治っている。

いや少なくとも進行していないと考えるのは誤りです。

 

質問2について

CMは、売るためのCMなのです。そのために、効能もかかせないものではありますが、第一義ではありません。治りそうだと思わせること、買ってみようと刺激することが一番重要なのです。

洗口液を例にとれば、2,3分程度、口のなかに薬液らしきものが入ったところで、さほど消毒になるとは思えません。

香料やちょっとした薬剤が入っていても、ほとんどが水です。水が歯面をリンスするだけで、プラークがこすり取られたりしないでしょう。

細菌の総量が少し減るぐらいで治療効果がでるものではありません。細菌量が、十分の一や、百分の一にならなければ口臭すら改善することはないでしょう。

歯ブラシについていえば、ブラシの形や毛の細さや硬さにさまざまな工夫がありますが、それだけで、効率がよくなるなんてことは、ありえないように思います。

多くの患者さんを見ていると、きれいにすべき場所に正確に歯ブラシをあてていない。基本動作を身に着けられない人がほとんどです。つまり、CMのようにうまく磨ける人などいないのです。

口のなかは、個性そのものであり、全く同じなんて人を私は見たことがありません。ですから、歯ブラシの当て方も人によってさまざまな工夫をしなければ、あてることすらできないのです。

ここに、個人教授する理由があると思っています。ブラッシングの定番などありません。その人その人にあった磨き方、動かし方を見つけ出す必要があるのです。

本を読んで自分で読解できる方は少数でしょう。たいていは、本の内容を教える教師が必要だったのではないでしょうか。

 

質問3について

これには深い訳があります。保険治療には、ルールがあります。その通りにやらないと保険治療とみなさしません。

そのルールは誰が決めたのでしょうか。大学で歯周病を専門にしている偉い先生と、厚生労働省が決めたものです。

ですから、このルールは正しいのです。

ただ正しいことが必ずしも機能しないのが世の中です。

大学で治療を受ける余裕のある患者さんと、仕事に追われ、時間を何とか都合をつけて来院する患者さんとでは、意識も経済も違いがあるのは当然でしょう。そんな個別的なことは無視して、治療が理想的に行われることを前提にしているのが、保険の歯周病の治療と言えます。

例えば、保険のルールでは、重症な歯周病であっても、本格的な治療は、治療開始してから3か月たたないとできないことになっています。それでは患者さんのテンションも、しぼんでしまいます。歯科医の側も、期間指定があり、かつ採算の取れない低い点数の本格的歯周処置などやる気が失せてしまいます。

保険で必要な治療がなんでもできるという大義名分は、だれもやろうとしないという実体で守られているわけです。

ぶちゃけて言えば、簡単な治療だけをやっていれば、患者も先生も納得するということです。少なくとも、急性症状だけは治せたわけですから。

ですから、私は、保険のルールにとらわれないで、本格的な歯周病の治療をするには、自費治療をする以外ないと思います。そうすることで、保険指定の枠を超えもっと良い器具を使い、短期間に効率的な処置をすることが可能になり、その方にあった治療計画を立てることが可能になるのでは、と考えます。

 

質問4について

歯周病の原因は、本当はたくさんあるのですが、メジャーな原因は二つあります。

一つは、デンタルプラークです。歯垢です。

もう一つは、ポケットです。

ですから、プラークが原因の軽い歯周炎は、原因であるプラークが一定限度内にコントロールされれば治ります。さらに、浅いポケットの内部(内縁上皮)をレーザーなどで、きれいにしてあげるとさらに効果的な治療となります。

それに対して、重症な歯周病は、ポケットがも深くなり、歯を支えている骨自体も大きなダメージをおい不整な形に吸収されています。つまり原因は深いポケットにあるわけです。ですから、そんな方に、ブラッシング指導をいくらやっても、劇的に治ることはありません。

ポケット自体をとり除き、吸収された骨の再生が治療目標となるわけです。


つまり、歯周病の外科処置(Fop)が必要になるわけです。

現在ではリグロス(商品名)のようなかなり効果のある再生治療や、骨添加や膜使用による骨造成治療ができます。

しかし、残念ながら、そのような情報があまり知られていない。

理由は、歯周病の外科処置は案外難しい。できる先生が限られている。

さらには、患者さんのなかには、手術と聞いただけで尻込みする方がいます。しかし、放置すれば、歯が抜けるだけですし、治る方法があるのに、感情的に反応しても問題の解決にはなりません。

また、静脈鎮静法を用いれば、それほど不安を抱かずに手術ができます。私のところでは、静脈鎮静法を多用しております。

質問5について

これには三つの問題があります。

一つは、自分の歯もろくに管理できないという、あなたの絶望的な悪しき習慣が治っていないということです。

悪い習慣や意識を治すのは、あなた自身しかいません。私たち歯科医は単なる気づきを促し、具体的な手技をやって見せるだけにすぎません。実践者はあくまでもあなたです。

二番目には、一本の歯がぐらつき,ついに抜けた時には、その次に抜ける歯も、たいてい用意されています。

一本の歯の喪失は、残った歯の余命まで極端に短くしていくのです。こうした、負の連鎖を断ち切ることができません。

三つ目には、歯周病は、他の慢性疾患に関係しているということです。

よく言われているものには、糖尿病、高血圧、心臓疾患、早産や低体重児。さらには認知症すら関係していると言われています。

ですから、歯周病をなおす努力、行動をとるべきではないでしょうか。 

 

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「保証します」を考える

私の机のなかにもいくつもの保証書がある。パソコンにカメラに時計に,こまごまとした家電製品。実に満ち溢れている。

最近、続けて二人の初診患者から、「セラミックが壊れたら保証してくれるのか」「インプラントは何年保証してくれるのか」「今までのセラミック冠はすべて保証書がついていたが」と聞かれた。

保証書がついていることは、買うという決断を後押ししてくれる。購入者にとっては実に甘美なささやきだ。その気持ちは私も十分わかる。

最初に保証が付けられたのは、画一的に大量に作ることができる工業製品であった。それでも、現在でもそうだが、車のように大量の工業製品の集合体のようなものには、保証書などはない。何台か車を乗り継いできたが、車の保証書をもらったことがない。せいざい、1年間点検無料とかいったもので、なにか不具合があったからといって、車一台まるごと交換してくれた話は聞いたことがない。

今は何でもかんでも保証をつけなければ、消費者が安心できない時代になっている。食品の賞味期限は言うに及ばず、賃貸料の保証から、引っ越しの保証、さらにはペット購入時の保証まで。そこで歯科治療まで保証しようというのである。

私の結論は、こうだ。

「大学での歯科治療に保証書が出される時代になったら、私もだそうと思う。」

歯科治療は、多くの場合、材料と技術の混合体となっている。

セラミックが割れたとしたら、その割れたセラミックは材料である。その材料から、冠の形態に変えるのは技術だ。現在のセラミック冠はcadcum(キャドカム、コンピューターを用いた加工技術)で作られる。しかしどのような数値を入力するかは技工士の裁量つまり経験という技術に他ならない。

そもそも歯を削ったのは、歯科医である。歯を削る機械の性能にも様々あるが、機械以上に、歯科医の歯を削る技術には天地の差がある。歯医者は昔、歯大工と医師からよくバカにされたが、大工がピンキリなのは、よく知られたことだろう。どんな分野でも、無から有をつくる技術は、そう簡単に上手にはならないのだ。

さらに、全体を踏まえて、削り方を工夫するとなると、それは大工から棟梁へと脱皮する必要があるのだ。

それでは、セラミック冠がなぜ割れたのか。

材料なのか技術なのか、あるいはその両方なのか。

材料が原因なら、話は簡単だろう。割れない材料に変えればそれで良いことになる。

では、技術が原因の場合はどうだろう。割れる原因となった技術力しか持たない術者に再度トライしていただいても、うまくいく確率は低いと考えるのが普通だろう。へたな大工の保証など、保証のうちにはいらないと考えるのは、私だけだろうか。

それでも保証書をつけるのは、歯科医側に何等かの意図があるからである。前述した新患患者が症状を訴えていたのは、残念ながら、セラミック冠がかぶっている歯であった。その歯の歯根が炎症をおこし、まわりの骨組織が吸収されていた。

結局彼は、当クリニックで自費の根の治療を受けることを選択し、セラミック冠をはずすことに同意した。

また、最近では、インプラントなどでは、患者と歯科医との間に保証会社を介在させるケースもでている。保証料が添加され割高になることは当然のことだ。

以前ある保証会社から、トラブルになったやりなをしインプラントの施術相談があったことがあったが、最初の先生では手におえなかったということだろう。

技術力がすべてであるインプラント治療で、気前よく保証書をだすには、保証会社を使うのが一番と考えている歯科医もいるのだろう。

視点を変えれば、人の不安を商売にしているとも言える。いやもっと正直に言えば、人を信頼できない人がカモになっているとも思っている。

3組に1組が離婚する昨今。信頼は死語になり、互いが、結婚保証書を出す日もそう遠くないかも知れない。

 

 

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歯周病をなおすための手術

テレビのコマーシャルのように、歯(正確には歯ぐき)を磨いているだけで、歯周病が治るのでしょうか。

答えは、『否』です。

磨いているだけで治るのなら、歯科医はいらない。衛生士で十分でしょう。

勿論レーザー治療にも限界があります。

そこで、中程度以上の歯周病は全症例、手術によってかなり改善できると言っても過言ではありません。いやむしろ積極的に手術を行うべきです。

手術にもいろいろな種類がありますが、当クリニックで行っている搔爬手術を紹介します。

手術目的は、①歯周ポケットをとること。

②失われた骨を再び造成して、堅固な骨構造を作ることです。

症例1 50代女性

ポケットは8ミリ。このくらいになると、歯ブラシの毛先でポケットをきれいにできない。ポケット自体が歯周病悪化の原因になっているのです。ポケット除去が必要。確実な方法は、搔爬手術以外ない。

開け、感染性の不良肉芽組織をとると、大きな陥凹した骨欠損があきらかになります。

有効な治療がおこなわれないまま、歯周病の進行によって骨が吸収消失してしまった、その姿を表しています。この段階では何ら骨をいじってはいません。

次に、骨の形状が極めて悪いため、正常近く、骨の形態を整えます。

 

骨がなくなったところには、代用骨(TCP)とPRP(患者さんの血液の血小板のみを3倍程度に濃縮したもの)をいれ、骨を造成させます。

さらに、非吸収性のメンブレン(白い紙様の膜)をいれ、上皮組織の侵入を防ぎ、良好な骨組織の治癒促進をはかります。こうすることで、骨が新生されるのです。

歯肉粘膜の形態も非常に良いようです。

このように、手術によって、歯周病の原因となっているポケットを除去し、積極的に骨造成をはかることができるのです。大事なのは、骨造成という点で、このことにより、歯の骨植を根本から改善できます。

 

念のためレントゲン写真でくらべてみましょう。初診時が下の写真です。手術後3か月後の写真と較べてください。☝のところに注目いただければ、骨がつくられていることはわかっていただけると思います。

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大きな下顎隆起(外骨腫)

私の経験のなかで、最大級の下顎隆起と遭遇しました。

まるで、下顎隆起が口のなかで、棚田のように張り出し、その上にべろ(舌)がのっているようです。

これは何といっても大きい。良性とはいえ、とるべきでしょう。

右側のほうが左側より大きく、一度でとるのは無理と判断し、二回に分けて

とることにしました。

 

1回目の除去によって、上部はとれたのですが、依然として下部が残っています。

2回目の除去により、右側が完全にとられた写真です。

 

左側の下顎隆起です。これでも十分大きいほうでしょう。

左側は1回でとりました。全部除去後の写真です。

 

すべて除去手術にはPRPを使いました。

 

 

 

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がんこな口臭 「舌マウスクリーン」

口臭の原因が、主に口のなかの細菌によっておこることは、最近だいぶ知られるようになりました。

それでは細菌がどこにいるのかと言えば、歯の表面、歯肉溝(ポケット)そして舌表面にいます。

歯の清掃のしかたについては、さかんにテレビCMで流されるので、周知のことでしょう。問題点もあります。個人個人それぞれ条件が違うので、CMの通りにやってもうまくいかないということです。第一CMは、簡単なところしか磨いていません。

歯の裏側や、歯肉が退縮した歯や、歯並びが悪い部分などは、歯医者のところに行って、教えてもらうことになります。そういう部位からむし歯や歯周病が悪化していくわけですから、教えられたことを誠実に励行すれば、歯の清掃は完璧ということになります。

しかし、現実はそうはなりません。できなかったことに気づき、努力してできるようになるのは、まれでしょう。実に悲観的な結論ですが、それが人です。部屋をかつずけられない人が、かたずけられるようになるのは、まれでしょう。約束の時間を守れない人が時間厳守になった例を私は知りません。

自分の傾向を知り、自分ではコントロール不十分と思われる領域を、プロの手を借りて充足させるという生活スタイルは、豊かになった現代の文化とも言えるでしょう。例えば、やせるためのスポーツクラブ、さまざまなエステ、家庭教師などがあるでしょう。そこには、その人なりの高い価値観と、経済的豊かさがリンクしていなければなりません。

口臭をなんとかしなければならない。そうしないと多くのものを失うかも知れない。口臭に関する知識と、それに従った実践を自分なりに行ったが、はかばかしくない。そんな方に当クリニックが推奨する「舌のマウスクリーン」を試していただきたい。

まずは写真を見てください。

術前の写真は、舌表面が白っぽく見えます。舌表面には舌乳頭がびっしりと覆っています。それが舌の表面をやわらかくざらつかせているのです。白く見えるのは、乳頭と乳頭の間に浸透するように、細菌によって作られたプラークがへばりついているからです。これを「舌苔(ぜったい)」と言います。

これをどうやってとるのでしょう。一般的には歯ブラシでとります。ただ、力を入れすぎると、味を感じる器官「味蕾(みらい)を壊してしまいます。

写真の患者さんもそうですが、すでに、習慣的に舌をみがいています。それなのに、口臭がするのです。

当クリニックの「舌のマウスクリーン」後の写真を見てください。

舌から白さが消え、本来の健康な赤い舌になりました。

舌のマウスクリーンは、主にジェット水流による清掃と、レーザー消毒です。これにより、2~3週間は口臭が改善します。

治療費 舌マウスクリーン     10,000円(税込み)

同時に歯のマウスクリーン(6,000円)行うようおすすめいたします。

 

 

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悩んでいるより、来てください(審美治療の実際)

患者さんが悩まれているのは、もちろんよくわかります。

「痛いじゃないか」「治らないんじゃないか」「高いんじゃないか」

悩みは尽きないでしょう。

しかし、患者さんの決断が治療の第一歩となるのです。

術前の写真を見てください。

どこから手をつけていいか、プロでも悩んでしまう症例です。

抜かなければならない歯もあれば、勿論歯並びをきわめて悪く、かみ合ってもいません。

術後の写真をご覧ください。

インプラントは使っていません。セラミック、メタルボンド、保険治療の合体です。




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最近の矯正症例(おとな)

多くの方は、自分が歯並びが悪いことは、「百も承知、二百も合点」しています。

しかし、治療することはありません。

では、治療される方は、どんなことを契機に治療を始めるのでしょうか。

①女性。この方は結婚が契機となりました。

いわゆる出っ歯で、前歯でかみ合っていません。専門語では「開口している」と言い   ます。

 

術後の写真です。

 

コメント 上顎小臼歯を抜歯しました。そのスペースを利用して、出っ歯と開口を治し

ました。やはり、矯正後の容貌が気になるところでしょう。

顔だちがすっきりしました。少なくとも偏差値5アップでしょうか。

 

②22歳、男性の症例です。社会人になることが契機になったようです。

これから利害をもつかもしれない不特定多数の人と接すると考えると、きれいな歯

並びほ好感度をアップにつながるでしょう。

術前の写真

 

術後の写真

 

コメント 非常にまじめな方だったので、治療期間も約8か月で終わりました。

下顎は審美リテーナーをいれています。すこしかみ合わせが高くなり、

かんだ時、下の歯がたくさん見えるようになりました。

 

 

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いい入れ歯を作りませんか

いい入れ歯を入れるとどんなメリットがあるでしょうか?

①食物を食べる時、痛いなどのストレスがない。

②唇、頬などの顔面にはりがでて、若やいで見える。

③滑舌が明瞭になり、自分に自信ができ社交的になれる。

④よく噛めることが、脳の神経を活発にする。「ぼけ」予防になる。

⑤唾液分泌を促し、消化力を高める。

⑥咀嚼筋力を高めるので、「嚥下障害」を予防できる。

症例1

80歳の女性。

「下の入れ歯が痛くて使えない」ということで近医歯科受診。紹介され某大学口腔外科受診⇒当クリニックに紹介された患者さんです。

まず下顎の写真を見てください。いわゆる「どて」がほとんどありません。


レントゲン写真を見れば、下あごが極度に吸収していることがわかると思います。今にも折れそうにみえます。あわない入れ歯を長期に使っていると、顎の骨が異常に吸収します。

難しい症例だと思います。しかし、ていねいな仕事をすれば、吸い付くような入れ歯をつくることができます。この症例では、かみ合わせを安定させるため上顎にも入れ歯を作りました。完成しました。患者さんは「痛くなくなんでもかめます」と言っていました。

治療費は下顎40万、上顎25万、総額65万円です。

症例2

70歳女性。症例1より、下顎前歯部の骨があるため、入れ歯を支えるためのインプラントをうえた症例です。インプラントと入れ歯は、特殊ゴムでつくられたオーリングで連結されます。

そうすると、入れ歯は、舌の力で持ち上げようとしても、浮き上がることはありません。

また、入れ歯が動かないため、顎の骨吸収が抑えられます。

上顎はインプラント単独でしあげてあります。

下顎の治療費は約140万円です。

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線維腫、乳頭腫あれこれ(当クリニックの施術例)

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